富山県高岡市の二上山の昔話民話です。「そのむかし悪王子という、強い力を持つ神様が住んでいました・・・」

昔話 民話:悪王子伝説(富山県高岡市二上山)

お問い合わせ先

Tel: 0766-20-1802 / Fax: 0766-20-1808

お問い合わせの際は「ジョビューで見た」と一言添えていただければ、話がスムーズに進みます。

昔話 民話

昔話 民話“悪王子伝説(富山県高岡市二上山)”

その昔、越中の“二上山”には天地をつかさどる、強い力を持つ神様が住んでいました。 この神は、天候を操り、越中の人々に豊かな穀物を与えていました。

しかし、その代償として月に5人、一年間に60人の乙女を人身御供として要求していました。 越中の人々は、娘がいなくなることを嘆き悲しみました。
その怨(うら)みの声は、やがて帝の耳にまで達し、 ついには、「越中の邪神、討つべし」との勅命が下されました。
この勅命を任されたのは、俵藤太(たわらのとうた)こと 藤原秀郷(ふじわらのひでさと)です。秀郷は、稀代の英雄として、琵琶湖の龍神を助けて 三上山(みかみやま)の大百足(ムカデ)を退治し、 また平将門(たいらのまさかど)を討ったことで知られています。

秀郷が越中にはいり、やがて二上山の見えるところまで来たときのことです。 一軒の家からなにやら泣き声が聞こえてきました。
家を覗いてみると、年老いた両親が一人の娘さんを間に挟んで泣いています。聞けば昨夜この家に、「二上の神」からの白羽の矢が立ったというのです。
そうなると早速、娘さんを「人身御供(ひとみごくう)」にと 出さねばならないのが決まりでした。
秀郷は、「なぁに、案ずるには及ばぬ。」と、 娘さんの打ち掛けを借り、頭からスッポリ被って身を包みました。 「わたしが娘さんと入れ替わって、これより二上の邪神を討つ。」

娘さんのかわりに秀郷を乗せた輿(こし)は、村人たちに担がれてしずしずと進みます。やがて“荻布(おぎの)”の村に着くと、小川に架かる“俎板橋(まないたばし)”に、輿もろともに奉置されました。運んで来てくれた村人たちは、一目散に逃げ帰ります。

西のかた二上山に陽が落ちて、綾目も分からぬ夕まづめ。
芳しい香りとともに、にわかに一陣の風が吹きつけて、秀郷の乗る輿は空高く舞い上げられ、“二上山”の頂へと運ばれていきました。

あれから、どれほどの時間が経ったことでしょう…。 真っ暗な闇の山中(さんちゅう)で、秀郷は右手に刀、左手には剛弓を握りしめて、あたりの気配をずっとうかがい続けていました。
と、幽かに空気が動いたのを感じました。地面がグラ~リ,グラリと揺れゴォ~と地鳴りがとどろいたとみるや、ピカァッー!と 輝く巨大な二つの目がゾロリ,ゾロリ近づいてくるではありませんか。

「出たなぁ。邪まなる神よ!」 秀郷は手早く矢を番(つが)え、自慢の弓を満月のように引き絞って、ハッシと射放ちました。
しかし、射(う)てども、射てども、矢は跳ね返されてしまいます。
ついに残りの矢は、わずかに一本です。 これに、ペペェッとまじないの唾(つば)を吐きかけ、腕ちぎれんばかりに弓ひき絞って、ヒョウっ!と射る。
ズブヌッゥゥゥッ、とこれには確かに手ごたえがありました。
あとは腰の刀を抜いては闇雲に、切って切って切りまくります。

・・・・・・・ フト秀郷が我に返ると、東のかた「立山」より、サァッーっと射(さ)しこんだ一条の朝の光が、倒された「二上の神」を照らし出しました。
その姿は、二上の山をグヌリグヌリと 「七巻き半」もかきい抱く、すさまじい「大蛇」でした。
傷口からは、ゴボリ,ゴボリと血が沸(わ)きこぼれ、草も木も燃やし尽くして麓へ麓へと流れ落ちていました。

この真っ赤な大蛇の血の跡が、現在のあの赤土の 「登山道」になったと伝えられています。
討たれた二上の神は「悪王子社」として「前の御前」に鎮められ、秀郷は「奥の御前」に祀られました。
でも、二上の神は死んだわけではありません。その証拠に、息を止めたまま「悪王子社」のまわりを 「七回り半」走り抜けることが出来たなら、 即座に「二上の神」が復活すると言い伝えられているのです。

四月二十三日は、二上村のお祭の日です。
この日、「射水神社」の境内に設けられる 「築山(つきやま)」は、日が暮れる前に 壊してしまわないと、お祭には招かれない 「悪王子の神」が取り憑(つ)いて、大暴れしたあげく、その年は天候不順となって 米が不作になるとも伝えられています。

高岡市の観光名所

高岡市のお祭り・イベント

高岡市の産業・その他

昔話 民話

昔話 民話

悪王子伝説(富山県高岡市二上山)

昔話 民話:悪王子伝説(富山県高岡市二上山)

高岡市の中心部より北の方角、約6Kmの位置には「二上山(ふたがみさん)」という標高274mの山があります。豊かな自然に包まれたこの山には、市内を一望する事もできる約8Kmのドライブコース「万葉ライン」や、植物園、オートキャンプ場、資料館などもあり、四季折々にその表情を変え市民の憩いの場となっています。
現在でこそ、市民が親しみを持って訪れる「二上山」ですが、その昔は天地をつかさどる強い力を持つ神様「悪王子(あくおうじ)」が住むと伝えられ、人々から大変恐れられていました。
高岡市の昔話・民話です。

昔話 民話 悪王子伝説(富山県高岡市二上山)
名称 悪王子伝説(富山県高岡市二上山)
ホームページ 二上山総合調査研究会
所在地 富山県高岡市 二上山
お問い合わせ Tel: 0766-20-1802
Fax: 0766-20-1808
昔話 民話:悪王子伝説(富山県高岡市二上山) への口コミ

民話昔話がお好きな方は、二上山へ来てみてください。本当にお社が建っていますよ!
ちなみにこの“悪王子伝説”というのは京都の祇園にもあるみたいでよ♪